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『CHEER DOWN』はジョージの曲名からです。エリック・クラプトンが音楽担当した映画『リーサルウェポン』シリーズ。そのシリーズの『リーサル・ウェポン2 炎の約束』のエンディング曲でもありました。91年のクラブトンとの来日コンサートでも元気に歌っていたのが今でも忘れられません。実は『CHEER DOWN』という英語は存在しません。ジョージの造語なんです。『がんばって!』と掛け声を掛ける時に『CHEER UP !』と言いますが、ジョージは『無理をしなくていいよ』という意味でこの言葉を作りました。

マスターの独り言

ここは小さなバー、CHEER DOWN。マスターの日記です。

10.「逃げたロボット」

逃げたロボット


「逃げたロボット」

デル・レイ作 / 中尾 明 訳 ・ 三輪しげる 絵


同出版社では挿絵を替えて版を重ねています。

イラストは御米 椎さん。


逃げたロボット [冒険ファンタジー名作選(第1期)] (冒険ファンタジー名作選)逃げたロボット [冒険ファンタジー名作選(第1期)] (冒険ファンタジー名作選)
(2004/10/15)
レスター・デル レイ御米 椎

商品詳細を見る


・・・・・・・・・・・・

「あらすじ」

ぼくはパウルのボディーガードとあそびあいてをつとめるロボット。

名前は「Q=5-7-256」。

パウルは僕を「レックス」と呼ぶ。

家庭用ロボットだ。

労働ロボットと違い、人と話したり家庭教師も出来る。

家庭用ロボットの証のズボンが自慢だ。

パウルは十六歳。

パウルの父親が、ガニメデ(木星の衛星)の総督になる前、地球に居た頃、パウルがまだ小さい頃にぼくをパウルのために買ったのだ。

しばらくして一家はガニメデに来た。

二人はいつも仲良しだった。

ある日、パウルの一家が地球に帰る日が来た。

パウルの父親は、ぼくの地球までの運賃が高いから、地球で新しいロボットを買えばいいとぼくを農場へ売ってしまう。

逃げ出したぼくは、一目パウルを見送ろうと空港へ向かう。

すると、地球へ向かうパウルの乗ったスター・クイーン号からロープが降りてきて、僕を探すためにパウルがロケットから逃げ出してきた。

今パウルのもとに行くと、農場の追っ手に見つかる。

パウルと一緒に遊んだ非常たいひ用のどうくつにパウルは行くはず。

かくして、友情で結ばれたマックスとパウルの地球までの冒険の話は今始まった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「感想」

まず、主人公が「マックス」というロボットである。

文中に「ぼく」と出てくるのは「マックス」のことなので、最初は違和感を少し覚えたが、この「マックス」が非常に人間臭く、いい奴で好きになった。

ロボットが題材なのでSFとなっているが、主人の都合で売られるあたりは「アンクル・トムの小屋」を彷彿させる。

心温まる、非常に良い作品でした。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

デル・レイ

もしくはレスター・デル・リー。

(Lester del Rey, 1915年-1993年)

ミネソタ州生まれ。

スペイン系で、本名はラモン・フェリペ・(サン・ファン・マリオ・シルボ・エンリコ・)アルバレス・デル・リー(Ramon Felipe Alvarez del Rey)。

妻はSF編集者のジュディ・リン・デル・リー。

SF編集者としては、(1960年代当時)先鋭的であったジュディス・メリルと比較すれば勿論のこと、ドナルド・ウォルハイムらと比べても保守的であった。妻と共にデル・レイ・ブックスを設立。

作家としては、原子力を扱った長編『神経線維』Nerves、ロボットものの短編『愛しのヘレン』Helen o'loyが代表作とされる。

『神経線維』の元となった短編(同題)は1942年にアスタウンディング誌に掲載され、読者の人気投票で100%の票を得るという大絶賛を浴びた。

『愛しのヘレン』はロボットものの古典に数えられている。

ノンフィクションの著作もある。

日本ではジュブナイルSFの方が多く翻訳されている。

長編
Marooned on Mars(1951年)『火星号不時着』
Attack from Atlantis(1953年)『謎の大陸アトランティス』『海底大陸アトランティス』
Step to stars(1954年)『人工衛星第一号』
Tunnel through time(1960年)『タイム・トンネルの冒険』
Nerves(1956年、ただし短編版は1942年)『神経線維』
The Runaway Robot(1956年)『逃げたロボット』

短編
Helen o'loy(1938年) 愛しのヘレン
早川書房『世界SF全集32』、講談社『人間を超えるもの-海外SF傑作選-』、などに収録
The Still Waters(1955年) いこいのみぎわ
新潮文庫『スペースマン』に収録
Earthblood(1963年) 地球から離れられぬ男
講談社『ミニミニSF傑作展』に収録
Evensong(1967年) 夕べの祈り
早川書房『危険なビジョン』に収録
Cross of Fire(1969年) 炎の十字架
原書房『吸血鬼伝説 ドラキュラの末裔たち』に収録

・・・・・・・・・・・・・・

中尾明

(なかおあきら)

1930年東京都生まれ。

明治学院大学文学部英文科卒業。

日本児童文学者協会会員。

創作集団プロミネンス会員。

著書に「UFOのおとしもの」「ラジコンカーが火をふいた」など。

・・・・・・・・

三輪しげる氏については明細不明でした。




テーマ:読書感想文 - ジャンル:小説・文学

この記事に対するコメント

Hitしました!
色付きの文字
急に子供の頃、図書室で読んだ本が欲しくなって
うる覚えの「戦うフューチャーメン」~検索し、
「逃げたロボット」…マスターさんに辿り着きました。
ビックリです!私は41歳香川県出身の岡山在住です。
この表紙、新しそうですがどうやって購入されましたか?
ぜひ教えてください<(_ _)>
【2011/08/07 09:18】 URL | RYO★ #- [ 編集 ] top


RYO★さんはじめまして。
カテゴリ「本」のなかの「SFこども図書館 」の最初の記事を見てくだされば判ると思いますが、僕は倉敷図書館から児島図書館にあるこのシリーズを取り寄せてもらって読破しました。
表紙はその際スキャンして掲載させていただきました。

岡山でも児島図書館に予約できるのかは不明ですが、「キャプテンフューチャー」はじめ、どれも懐かしく至福の時を体験しました。

【2011/08/07 13:29】 URL | マスター #- [ 編集 ] top


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