
【 製作年 】 1974年
【 製作国 】 日本
【 配給 】 日本アート・シアター・ギルド
【 スタッフ 】
監督:寺山修司
原作:寺山修司
脚本:寺山修司
【 キャスト 】
菅貫太郎
高野浩幸
八千草薫
春川ますみ
斉藤正治
新高恵子
蘭妖子
大前均
原泉
三上寛
木村功
粟津潔
原田芳雄
他
あらすじ父親のいない中学生の私は、恐山の麓の村で母と二人で暮らしている。
唯一の楽しみといえば、イタコに父親の霊を呼び出させて会話をすることだった。
私の家の隣には他所から嫁入りした若い人妻が住んでおり、それが意中の人である。
ある日、村にやって来たサーカスへ遊びに行った私は、団員から外の世界の事を聞かされ、憧れを抱くようになった。
今の生活に嫌気がさした私は家出をすることを決心し、同じように生活が嫌になった隣の人妻と共に村を離れる約束をした。
駅で待ち合わせをして線路を歩く二人……
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感想以前紹介の「
追悼のざわめき」。
監督の松井良彦氏は、中学時代に「田園に死す」を観たことがきっかけで寺山修司と知り合ったらしい。
が、以前書いたように「追悼のざわめき」は「二時間半の拷問」だった。
「田園に死す」も、そのたぐいだったらどうしよう?
オープニングは非常に良いです。
大画面で観ていて鳥肌立ちました。
あまり肯定的なことを書くと、変人に思われると思いますが・・・・
「恐山」「母殺し」「家出」「間引き」「かけおち」「心中」など寺山特有のテーマ。
このあたりのことに共感して良いのか?と思いながらも、最後まで観ました。
僕の幼少時代の混沌とした田舎の記憶やタブーなど、忘れていた都会暮らしの人には判らない、田舎での生活を思い出しました。
個人的には非常に共感の出来る部分もある、美しい映画でした。
人妻役の八千草薫さんの役どころが、僕の八千草薫さんに抱いていたイメージと違うのがなんとも新鮮。
八千草薫さんに背徳感を抱いたことが無いからだろう・・・
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20年前の母親と向かい合い食事している私。
急に家の壁が崩壊すると、そこは新宿駅前の一角だった。
周囲を沢山の人間が行きかう中、私と母は黙って食べ続けるというラストシーンは、川島雄三監督(寺山修司と同居)の「幕末太陽傳」の幻のラストシーンから影響を受けたと言われています。
あくまで個人的意見ですが、音楽も良く(三上寛も出てたしね)、良い意味で、心が痛くなる映画でした。
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