「トホホ映画」というものがあれば、「トホホギター」というのもある。
一般に「ビザールギター」と呼ばれるものがそれである。
「Bizarre Guitar」直訳すると「奇妙なギター」である。
40年ぐらい前、日本にもエレキブームがあった。
日本の代表的なビザールギターのメーカーでいえば、テスコ、グヤトーン、トムソンあたりだろうか。
ビザールギターもはじめからビザールギターでは無かった。
他のメーカーと競争するために、ギターに様々な付加価値を付ける。
ボディーがピカピカ光るもの、マイクがスライドして位置が変わるものなど・・・
が、時間が経ち、人気の出なかったモデルを現在「ビザールギター」と呼んでいる。
かのジミヘンもアマチュア時代グヤトーンの輸出モデルを使用している。
もしビッグスターになってからも使用していれば、ヒットモデルとなり現在も生産されていたであろう。
海外にもビザールギターはある。
「ナショナル」というメーカーも代表格だが、私に言わせれば「リッケンバッカー」というメーカーもビザールである。
ただ、世界で一番有名なロックグループが使っていたため、現在でも人気が高く、一流メーカーになっている。
このリッケンも昔は音質に関係無いような機能をギターに付けたりしてトホホギターを生産していた。
「勝てば官軍」なのだが、負けたギターが「ビザールギター」となる。
ただ、この「ビザールギター」というカテゴリーは最近になって出来たもの。
これらの負けたギターのファンが増えて、捜し求める人が増えて出来た言葉である。
昔、古道具屋で1000円ぐらいで叩き売られていたギターが、高額で取引されるようになった。
復刻版まで出る始末。
今回この「ビザールギター」のことを書いたのは、なんの気まぐれからか購入したからである。
「気まぐれ」と書いたが、以前から興味はあった。
ぼくが探していたのはグヤトーンの100番台。
その昔、雑誌の広告ページにグヤの広告があり『LG-55は「中級品」、LG-70は「専門家用」、LG-85は「高級専門家用」、LG-100は「最高級専門家用」』というトホホな宣伝文句がありました。

このカタログによると、今回入手のギター、大体1960年代中頃のモノ。
左から4番目のが今回のギターである。
定価19,500円。(当時の物価指数から言えばかなり高価)
ということが判明。
実は初めて見るモデルでした。
この頃のモデルで今も人気が高いのは、左から5番目のLG-160T。
一般に「テルスター」と呼ばれるギター。
これの美品があったとしても、とても買えない・・・・
今回のLG-145T、カラーだとこちら。



ネックはピンク。ボディーは白。
音はヘロヘロ。
く~~~~っ。たまらん!!
しかもレプリカなどでは無い。
これを持って「テケテケ」すればカワイイあの娘はオレのモノ。
しかし、「トホホ映画」より「トホホギター」の方が、大きいだけにジャマかも・・・・
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