「海底パトロール」クラーク作 / 福島正実 訳・松永謙一 絵
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あらすじドン・バーレイは海底パトロール員。
海底パトロール員とは、21世紀の人々が科学力を駆使して大西洋や太平洋に作った、くじらの牧場を見回りくじらたちを守るのが海底パトロールである。
海底パトロール隊員は、くじらを襲う凶暴なシャチゃサメと戦い、海底地震ゃ海底火山の爆発に備えたり、遭難した潜水艦を救助したりと、海で活躍する。
そんな海底パトロール隊に、海を憎み、パトロール隊の仕事を軽蔑するウォルターという新隊員が入隊する。
もとは宇宙パイロットのウォルター。
訳ありで海底にやってきた。
なにか秘密がありそうな新隊員を一生懸命ドンは指導しようとした。
そしてある日・・・・・
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感想原作は、長編SF小説『海底牧場』。
面白かった・・・
アーサー・C・クラークだし。
割と近未来の話が多いアーサーの小説。
今回は海が舞台。
特筆するなら、海底牧場の描写がみごと。
ただ、クジラを家畜化するには今の世論と戦わなければいけないだろうが、世界に食糧危機が訪れたならば、このお話は現実になるかもしれない。
当時、将来起こり得る世界の食糧難を考えて、科学的に考えたのが海底牧場なのだろう。
まだ給食にくじらの竜田揚げが出ていた頃に書かれた小説。
年代的に考えれば、原案は短編の『前哨』であると言われている『2001年宇宙の旅』の脚本をスタンリー・キューブリック監督と共同執筆していたころに「海底牧場」はかかれたと思います。
原作はウォルターが主役。
こちらはドンが主役のようである。
うーん、カッチョイイ!
くーーーーっ、燃えるぜ男の友情。
これが映画になっていれば、絶対オイラ泣いちゃうね。
でも、深海の映画といって、変なミニチュア使わないで欲しいけど。
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アーサー・C・クラーク(Sir Arthur Charles Clarke、1917年12月16日 - 2008年3月19日)
1998年にエリザベス女王よりナイトの称号を授与された。
誰でも彼の名を聞けば思い浮かぶ「2001年宇宙の旅」。
最高のSF映画として全世界で高く評価されており、日本の旧文部省が「特選」に指定した唯一のSF映画でもあります。
あまりにも有名な人なので、多くを語りませんが、非常に優れた作品群を残しています。
ロバート・A・ハインライン、アイザック・アシモフと並んでビッグ・スリーと称されるSF界の大御所として活躍しました。
後年はスリランカに住み、ダイビングなどを趣味にした。
晩年まで小説を執筆した。
2008年3月19日午前1時30分
自宅にて心肺機能不全のため90歳で死去。
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福島正実「27世紀の発明王」の項参照。・・・・・・・・・・・・
松永謙一本シリーズの
「宇宙の超高速船」でも挿絵をされていますが、氏にかんしては明細が不明です。
マスターさんのこのシリーズ大好きです。
「児童文学」とくくられるのはお好きではないと思いますが(かくいう私が「児童文学」という言葉が嫌いです)、じつは今度、ある児童文学の会合に参加して本を何冊か紹介するのですが、その中でマスターさんのこの「読書感想文」シリーズについて話させてもらおうと目論んでいます。もちろん、匿名で、ご迷惑のかかるようなことは一切いたしません。
「読書感想文」シリーズの中から2、3テーマをピックアップして印刷させていただいてもよろしいでしょうか?
【2010/02/17 15:44】
URL | 赤井川塾 #H6hNXAII [
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Re: タイトルなし
こんにちわ。
> マスターさんのこのシリーズ大好きです。
ありがとうございます。
どうせならあまり読まれていないものをと思い書いてます。
と思っていたら、僕と同じく、このシリーズは人気があるのか、このプログへ訪問される方が、このシリーズの検索で来られる方の多いのにビックリしています。
挿絵が人気のようです。
> 「読書感想文」シリーズの中から2、3テーマをピックアップして印刷させていただいてもよろしいでしょうか?
一向に構わないのですが、はたして参考になるようなことがあるのでしょうか?
こんなことなら、もっと違うのを書いておけばよかった・・・
【2010/02/17 22:53】
URL | マスター #- [
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