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【CD】素敵な君(紙ジャケット仕様)/バッドフィンガー バツドフインガー
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01.Just A Chance
[ Pete Ham ]
02.Your So Fine (素敵な君)
[ Mike Gibbins ]
03.Got To Get Out Of Here
[ Joey Molland ]
04.Know One Knows
[ Pete Ham ]
05.Dennis
[ Pete Ham ]
06.In The Meantime
~Some Other Time
(そのうちに、そしていつの日か)
[ Mike Gibbins ][ Joey Molland ]
07.Love Time
[ Joey Molland ]
08.King Of The Load
[ Tom Evans ]
09.Meanwhile,Back At The Ranch
~Should I Smoke
[ Pete Ham ][ Joey Molland ]
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前作に続き、クリス・トーマスのプロデュース。
トーマス(ビートルズファンなら周知のプロデューサー)との関係が一番良かった時期の作品。
最後のアメリカ・ツアーに続いてバンドはコロラドのCaribou Ranchレコーディング・スタジオにて「素敵な君(Wish You Were Here)」をレコーディングする。
ローリング・ストーン誌等のアルバム・レビューでは「素敵な君」に対し、なかなか好意的であった。
クリス・トーマスも作品の出来に満足であった。
出だしからウキウキの「Just A Chance」。
マイクの名曲「Your So Fine」。
ジョーイの「Got To Get Out Of Here」はサイケ時代のビートリーサウンド(ラトルズは絶対これを聴いてるな)。
福井ミカ(元サディスティックミカバンド)の妖しい日本語のスポークンの入った「Know One Knows」。
(
福井ミカさんについては、ポールの「カミング・アップ」に少し触れています)
そんな名曲ぞろいのアルバムも数々のトラブルで前作と併せて市場から消える。
(このワーナー時代の音源はアップ出来ないので、是非購入して聴いてみてください)
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悲劇のバッドフィンガーバンド管理と金銭を中心とした内部の摩擦は2、3年間の間にバンド内で膨張し続けていく。
ジョーイ・モーランドの妻はスタン・ポリーとの完全な契約破棄を進言するも他のメンバー、特にハムを説得するには至らなかった。
バンドが1974年10月のイギリス・ツアーのためリハーサルを始めるすぐ前にハムは突然バンドを脱退する。
一時、「ギタリスト/キーボード奏者」のボブ・ジャクソンが彼の後任となるが、1974年のツアーが始まるすぐ前にハムは再びバンドに加わる。
その時ジャクソンはフルタイムの「キーボード奏者」として残る事となった。
ツアーの後に、それらの管理状況で意見の不一致についてバンドを辞めたのは結局ジョーイ・モーランドであった。
ハム、エヴァンズ、ジャクソン、およびギビンズは、「素敵な君」がリリースされたすぐ後に次のアルバムをレコーディングするために再び集まった。
アルバム「Head First」は1974年12月のアップル・スタジオにて2週間でレコーディングされた。
ワーナー・ブラザースの出版事業部は、バッドフィンガー・エンタープライズInc.(グループの管理会社)とスタン・ポリーに対して訴訟を準備していたため、「Head First」のテープを受け入れるのを拒否した。
ボブ・ジャクソンは1974年12月15日にエンジニアのフィル・マクドナルドによって終了したラフミックスのコピーを保有した。
(このテープは2000年に「Head First」としてリリース)
1974年12月にバッドフィンガー・エンタープライズInc.に対してワーナー・ブラザースの出版事業部によって訴訟が着手される(1979年のカリフォルニア法廷まで継続)。
問題はポリーが管理していたアメリカにおける10万ドルの消滅。
ワーナー・ブラザースがお金の存在に関して尋ねるも、ポリーはこの要求を拒否。
これによりワーナー・ブラザーズによるバッドフィンガーに係るリリースが一切止められ、1975年前半にはレコード店の棚から全て(『Badfinger(涙の旅路)』と『Wish You Were Here(素敵な君)』)引き上げられる(この後ワーナーでの米国盤アルバム2枚の大量のカット・アウト盤が出回る事とる)。
(日本で普通に販売されていたのは奇跡としかいいようがない)
バンドとポリーとの契約ではバッドフィンガー・エンタープライズInc.に対するロイヤリティがポリーによってコントロールされた会社に全て入ることになっていた。
またメンバーに対する給料はその会社から支払われていたが、それらは収益に対し酷く不充分なものであった。
ワーナー・ブラザース訴訟が起こされたすぐ後にポリーは給料をバンドのメンバーに送金するのを中止する。
このことは極貧の財政状況であったハムを苦しめた。
絶望のあまりハムは身重のガールフレンドを残し1975年4月24日に首吊り自殺する。その僅か一ヵ月後に娘が誕生したにもかかわらず「ポリーを道連れにする」という意味深な遺書を残して。
これにより、バンドは一時終焉を迎えた。
(マイクによると、ピートは自殺する前にトムから罵られたらしい。そのトムも83年に自殺してしまうが・・)
ピートはスタン・ポーリーを擁護していたので、スタン・ポーリーへの怒りの矛先がピートに向いたのだろう。
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このアルバムが売れなかったのは、日本以外は市場になかったのはしかたない。
が、正直なところ名作といってもいい。
バッドフィンガーファンでもアップル時代をありがたがる傾向にあり「ノー・ダイス」をベストと思っている人が多い。
彼らに関する書物が少なく、アップル時代のライナーを読んでも別レーベルの本作を誉める訳がない。
僕も「ノー・ダイス」は名作と思っているし、バッドフィンガーを語る上で外せないのは判る。
そういったレーベルのことや、ゴシップによるイメージを取っ払えば、絶対に上位にくる本作。
「ノー・ダイス」がビートルズの「リボルバー」的な立ち居地のアルバムなら、本作は「アビー・ロード」。
前作が「レット・イット・ビー」という感じというのはムチャだろうか?
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僕はビートルズの「ホワイトアルバム」でクリス・トーマスの音作りを聴いてから、彼の関わった作品を追っかけたりしている。
セックス・ピストルズ、ロキシー・ミュージック、プリテンダーズ、サディスティック・ミカバンドetc。
それら、クリス・トーマスのプロデュースの作品群の中でも、かなり上出来。
別に僕が言わなくても、トーマス自身が言っていることだが。
本作を聴かずにロックは語れない名作であると思う。
こんばんは。
このアルバムのCDを最近やっと手に入れました(結構苦労しました)。
僕も「ノーダイス」に続く名作だと思います。
そう、これを聴かずしてロックは語れない。。。です。
【2010/02/04 00:09】
URL | 風丸 #- [
編集 ]
こんばんわ。
>結構苦労しました
もう2100円定価のは無くなったのですかね?
まだまだあると思っていました。
アナログ時代は海外でレアだったために、海外のほうがこのCDは人気のアイテムのようです。
先日もアメリカのファンと掲示板でやりとりしていて、アナログのジャケットを見せたら驚いてました。
絶対みんなに聞いて欲しいアイテムですよね・・
【2010/02/04 01:08】
URL | マスター #- [
編集 ]
どうも。いずきです。
うん、前々からマスターさんのバッドフィンガー関連の記事読んで、気になっていたんですけど
僕はバッドフィンガーのCD持ってないので、やっぱり聴いておいたほうがいいのでしょうか。
『ノーダイス』あたり聴いてみようと思います。
それともベスト?
【2010/02/04 08:20】
URL | いずき #0TN6pzxw [
編集 ]
Re: タイトルなし
こんにちわ。
「パワーポップ」というジャンルが好きなら必聴です。彼らのCDが巷にないのはツマランからではなく、あくまで版権の問題。
実はアップルの問題って未だにクリア出来ていません。
ですから、アップル関連の紙ジャケがバッドフィンガーやビリー・プレストン、ジェームス・テイラーなど出ましたが、日本だけの奇跡。
チープ・トリック、ジェリー・フィッシュ、ナックなどが目指したものが判ります。
>「ノー・ダイス」
これだけだと、ジョージのスライドの美しい名曲「デイ・アフターデイ」が聴けない。
>ベスト
ベストは二種類ありますが「ベリー・ベスト・オブ・バッドフィンガー」というのがアップル時代からワーナー時代まで入っています。デジタルリマスターしなおしてますし・・・
選曲は入門編としてはまずまず。
ベストを聴いて、良ければオークションあたりで紙ジャケをフルコンプという感じすかね。
「バッドフィンガーに駄作無し!!」
【2010/02/04 12:34】
URL | マスター #- [
編集 ]
>マスターさん
ありがとうございます!
とりあえず無難にベストから入ってみようと思います。
「パワーポップ」というジャンルはときどき聴きますが、ウィーザーのような感じでしょうか。
【2010/02/04 18:56】
URL | いずき #0TN6pzxw [
編集 ]
Re: タイトルなし
こんばんわ。
ウイザーはキッスやガンズの影響下なので間接的に影響下にあるのでしょうね。
デフレパードなんかもバッドフィンガーのカバーしていて影響受けてるバンドです。
ベストは何種類かありますが「ヴぇリー・ベスト・オブ・バッドフィンガー」がいいでしょう。
【2010/02/04 21:13】
URL | マスター #- [
編集 ]
ご助言感謝します。
ヴェリー・ベスト・オブ~は国内盤は廃盤になってるっぽいので輸入盤で注文しました。
楽しみです。
【2010/02/04 21:56】
URL | いずき #0TN6pzxw [
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>国内盤は廃盤
日本はアカンなぁ。
こういうのを大事にしないと。
いずきくんの場合は、彼らの数奇な運命にもひかれるかもです。
【2010/02/04 22:11】
URL | マスター #- [
編集 ]
初コメいたします。
小生、東北の山奥に生まれ育ちましたが、中高生の頃、ビートルズ世代の父親に半ば強制的にギターを教へられ、このバンドの事も教へられました。割にすぐ好きになりましたが…田舎の学校だつたので、周りの友人達はバッドフィンガーなぞ知っている筈もなく、少々孤独な思ひもしておりました。このバンドは本当に悲劇に彩られているといふか…まだ還暦を過ぎた年頃なのに、今や存命しているメンバーがジョーイ・モランド一人だけといふのも物哀しいですよね涙。ナイル川のやうな(?)ロックの歴史の流れの中では、脇の脇に押しやられている存在かも知れませんが(この事実がこれまた物哀しいです)、キラリと輝く曲は少なくないと思ひます!
このアルバムは高校生の時にCDを購入してしばしば聴いておりました。『NO MATTER WHAT』などのインパクトは感じられないかも知れませんが、とても優れたギター・ポップ・アルバムだと思ひます。個人的には『JUST A CHANCE』『GOT TO GET OUT OF HERE』『MEANWHILE…(略してスイマセン)』が一押しです!あと一寸気になつているのですが、『DENNIS』といふ曲は、ビートルズの『HAPPINESS IS A WARM GUN』やウィングスの『BAND ON THE RUN』(どっちが早く世に出たんでしたっけ?)を意識して作ったんでしょうかね?流石のピート・ハムでも一寸苦しいかな?(個人的には別にキライではないのですが汗)。中高生の頃、周りでは父親しか知らないバッドフィンガーの楽曲をひたすら耳コピしていた日々を思ひ出しました。またブログ楽しみにしております。
【2010/02/06 01:17】
URL | 加東小判(34歳) #- [
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Re: 初コメいたします。
こんにちわ。
私の世代(当方46歳)も既にアップルの音源は世に無く、レコードは中古店でビートルズ以上に高値で、実際にバッドフィンガーの音源を聞いたのはビートルズのブートにオマケで入っていた数曲です。
ちゃんと聴けたのは「デイ・アフター・デイ・ライブ」が世に出て、その後アップルの音源が発売になってからですので加東小判さんと同じ時期と言っていいです。
>『DENNIS』・・
ポール自身、メドレー形式の曲を意識して書くようになったのは、ジョンの「ハピネス・・」にショックを受けてからです。「アンソロジー」などでも「ホワイト」の名曲として、ポールは「ハピネス」を挙げてます。
影響を受けたといっても、ポールはジャストの人なので、ジョンのように自然に拍を変えるというのはあまりなく、無理やりなくっつけワザでメドレーを書いてます。
(「アナザー・デイ」はメドレー形式と気付かないですが、「恋に落ちたら」並みのメドレー。拍を自然に変えるというのは「トゥ・オブ・アス」で、メドレーではありませんが、ジョンのアプローチに挑戦してます)
ピートはポール直系の素直な音作りをする人なので、ジョンのような天然な感じではないですね・・・
いずれにしても、バッドフィンガーの音楽が消えつつあるのでこのブログでは応援していこうと思っています。
また遊びに来てください。
【2010/02/06 09:37】
URL | マスター #- [
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小生も、高校生の頃に『デイ・アフター・デイ・ライヴ』を輸入盤のCDで購入しましたよ。ひょっとしたら、このバンドでは一番聴いたアルバムかも知れません。『NAME OF THE GAME』なんか、『ストレート・アップ』に収録されているオリジナル版やボーナス・トラック版よりもカッコいいと思います。
その頃、父親から、バッドフィンガーが『NO MATTER WHAT』と『SUITCASE』を客船の上で演奏したライヴ映像を観たことがあるといふ話を聞き、仙台の街中のブートレッグ・ショップを巡つて海賊版のビデオやCDを必死に探し回つたことがあります汗。結局見つかりませんでしたが…。今やYOU TUBEで簡単に観れる世の中になっちゃいましたね。久々にバッドフィンガーをガッツリ聴こうと思ひます。
【2010/02/06 21:20】
URL | 加東小判(34歳) #- [
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Re: タイトルなし
こんばんわ。
>デイ・アフター・デイ・ライヴ
あのライブ盤が出た時点ではバッドフィンガーのオフィシャル音源はあれだけでしたから、僕もむさぼる様に聴きました。その後アップル盤のリリースに狂喜乱舞でした。
バッドフィンガーはライブもいいすよね。
「BBCライブ」のカッコよさにビックリでした。
結構ライブだとスワンプでラウドなバンドです。
良質なポップグループというイメージだけではないバンドで、ハードさに掛けると思う人にはライブを聴いてみてほしいです。
【2010/02/06 22:23】
URL | マスター #- [
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