このブログの右下のビートルズのCDの広告を9月9日に発売されるリマスター盤に変更しました。
が、この「リマスター」の意味が判らなければ、正直ありがたみも判らない。
ということで、リマスター盤のお話。
「リマスター」の「リ」は「リプレイ」とか「リユース」とかの「リ」と同じ。
マスターを作り直すということ。
「リミックス」と勘違いしている人もいますが、作業が違います。
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そもそもCDプレーヤーとはデジタルで記録された音楽を人間の耳に届くようにアナログに変換するオーディオ機器です。
ということは録音の際にデジタルで録音してやれば、簡単にマスターは作れ、それをプレスしたものがCD。
現在はデジタルで最初から録音しているので、最近のCDには関係無い話。
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ところが、デジタル録音という技術が無かった時代はテープなどのアナログ記録しておりました。
これをマスタリングしてレコードにしていました。
当然レコード用のマスタリングなので、針飛びしないようリミッター掛けたり、現在のマスタリングとは発想もことなります。
この古い時代の録音マスターをCDにする際、アナログからデジタルにしてやらなければなりません。
これを「リマスター」というので、アナログ録音時代の作品に「リマスター」という言葉を見かけるのです。
簡単に言えば、「アナログ・マスターテープからのデジタル変換を、最新の機器を用いてやりなおす」ことです。
この「最新の機器を用いてやりなおす」というのが曲者です。
デジタル技術が日に日に躍進するので、CDが出始めの頃と今では機器の性能に雲泥の差があります。
また、その際に音量を上げたり、イコライザーで音質を調整したり、ノイズを除去したりします。
リマスター盤で音質がよくなったように感じるのはそのせいです。
数年前に完璧と思われたリマスター盤が、技術の進歩で再度リマスター。
何度もリマスター盤が出るのはそういうことです。
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CDは、サンプリング周波数が44.1kHz、bit数は16bitと決まっています。CDに記録可能なデータの制限上、これ以上細かくすることは不可能です。(規格を変えれば可)
CDの制限上、デジタル変換は「44.1kHz、16bit」でやれば十分なはずです。
しかし、今は「24bitデジタルリマスター」が大流行です。
これは「マスターテープからのデジタル変換は、24bitという細かいレベルでやり、その後、16bitに落としてCD原盤をつくる」という技術です。
どうやって24bitから16bitにするかは、各レコード会社の腕の見せ所のようです。
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時間の区切りごとに、信号の強さを「段階的な値」で示す。bit数がこの段階を示しています。
ちなみに16bitとは「2の16乗=65,536」段階、24bitは「2の24乗=16,777,216」段階になります。
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今回のビートルズ、かなり期待しています。
ここ最近のリマスター盤はかなり音がよくなっています。
以前のビートルズのCDは80年代のリマスターでした。
ファンの僕でも納得出来ない仕上がりでした。
「ビートルズ」という文化遺産を後世に伝えるために、60年代の若者がなぜ興奮したのかが伝わるリミックスであって欲しいと思います。
僕はとりあえずモノラル盤のボックスセットを予約しました。
モノ盤のオリジナル盤はLPで数枚しか持っていないので、今回のリマスターの比較が難しいですが、届いたらまた報告したいと思います。
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