
最近よく呑んでる、個性的なブレンデッドの美味しいスコッチ。
ロングジョン - LONG JOHN -ロング・ジョンとはベン・ネヴィス蒸留所を造ったジョン・マクドナルドという人物。
身長が193cmもあったため「ロング・ジョン」と言われました。
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マクドナルドというとハンバーガーを思い出しますが、もともとはスコットランドのハイランド地方の名家の1つです。
勇猛果敢で馴らし、イングランド軍と戦いましたが、1746年の戦いで敗北。
一族の多くは戦死、殺害され事実上消滅しました。
ごく少数の生き残った子孫はそれ以降小作農として貧しい生活を送ることを余儀なくされます。
しかし、貧しいながらも誇り高きマクドナルド家の末裔としてジョン・マクドナルドが誕生します。
身長が193cmもあったため「ロング・ジョン」と言われました。
正義感が強く、行動力もあり、他人のために命すら惜しまない勇猛さを持っていました。
暴れ牛を素手で殺したこともあるそうです。
ちょっとしたヒーローで、ハイランド地方の人々には愛されていました。
そして卓越した蒸留技術も持っていました。
1825年にベン・ネヴィス山(スコットランド一高い山)の麓に蒸留所を建設。
これがベン・ネヴィス蒸留所です。
現在、ベン・ネヴィス蒸留所はニッカウヰスキーの所有となっています。
ブランドの権利を持っているロング・ジョン・ディスティラリー社はアライド・ディスティラリー社に組み込まれ、ベン・ネヴィス蒸留所とは切り離されています。
ブレンドの主要モルトはベン・ネヴィス、トーモア、ラフロイグです。
ロング・ジョンの瓶詰めはバランタイン社の工場で行われています。
ベン・ネヴィスはニッカ所有、ラフロイグはサントリー所有、そして瓶詰めはバランタイン。
バランタインもサントリーが輸入しています。その関係もあってか、ロングジョンの日本輸入はサントリー・アライド社が行っています。
スコッチウイスキーとは複雑に企業が入り組んでいるのでわかりにくいですね。
ティスティング色はやや黄色みを帯びた琥珀色。
香りはまずヨード香、スモーキーさが立ち上がります。
この香りは間違いなくラフロイグです。
その後、ややエナメル溶剤系の香り、カラメルの甘い香り、バニラ香が出てきます。
味は甘さを舌先に感じすぐに苦さがでてきます。
甘苦が混在した後味です。フィニッシュはヨード香が鼻に抜け、その後スモーキーさ、バニラ香と抜けます。
やや早めに香りが消えていきます。
この価格(希望小売価格 1,360円)でこれだけ楽しめるウイスキー、なかなかお勧めです。
関連記事。
ラフロイグの記事。・・・・・・・・・・・・
ロング・ジョンのホームページでも、他のエピソードなんかも紹介されています。
http://longjohn.jp/