Dressed to Kill 地獄への接吻 / KISS1.ルーム・サーヴィス
2.トゥー・タイマー
3.レディス・イン・ウェディング
4.ゲット・アウェイ
5.ロック・ボトム
6.激しい愛を
7.あの娘のために
8.彼女
9.すべての愛を
10.ロックン・ロール・オール・ナイト
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キッスが1975年3月19日にリリースした3rdアルバム。
日本では1975年7月のデビューアルバムでもあります。
ですから、先に紹介した「
地獄からの使者」と「
地獄のさけび 」はその後に日本でリリース。
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キッス日本デビューのいきさつカサブランカレコード社長、ニール・ボガートは60年代、ニール・スコットの名で何曲かのヒットを飛ばす。
その後共同出資にて、ブッダをはじめとするいくつかのレーベルを設立するが、自分の意見を直接反映させたいがため、それらを売却し、「カサブランカ・レコード」を設立。
その第一弾アーティストがキッスであった。
「地獄のさけび 」までは、ワーナー・ブラザーズ内の一レーベルだったカサブランカ。
が、この「地獄への接吻」から、カサブランカは独立。
会社としても力を入れ、本作はニール・ボガート(82年没)自らプロデュース。
メンバーが以前から希望していたニューヨークのエレクトリック・レディー・スタジオ(ジミ・ヘンドリクスとエディー・クレイマーが建てたスタジオ。イギリスのアビーロードにならぶロックの聖地的スタジオ)で録音。
当然、ワーナーからの独立なので、カサブランカ自ら世界中のレコード会社とレーベル契約をしないと、キッス他のカサブランカ所属のアーチストのレコードがアメリカ以外で販売されることはない。
(輸入盤ならオッケーなんだけどね)
日本でカサブランカ・レコードと契約したのは、当時の「ビクター音楽産業」。
といっても、ビクターが、キッスというバンドに将来性を見出したから契約したのではない。
当時、日本では「スージー・クアトロ」が大人気。スージーは既に日本では東芝からリリース中。
音楽一家のスージーにはバンドをしているパティー・クアトロという姉がいた。
このパティーが加入したばかりのバンド「ファニー」というガールズバンドが所属していたのがカサブランカ・レコード。
ビクターは、スージー・クアトロの人気にあやかろうと、「ファニー」目当てにカサブランカと契約したら、おまけに「キッス」が付いていたというのが真相である。
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キッスの代表曲の「彼女」、「ロックン・ロール・オール・ナイト」が入っているので、後追い世代はここからキッスの快進撃が始まったと思っている人もいるだろう。
が、キッスの快進撃は「アライブ 地獄の狂獣」まで待たないといけない。