COINTREAU -コアントロー-ハンフリー・ボガートで有名な映画『カサブランカ』で、ボギーが演ずるリックの店に、リックの恋敵のビクター(ポール・ヘンリード)が現れて注文するお酒、それが『コアントロー』。
今回は、ホワイト・キュラソーの定番、コアントローです。
・・・・・・・・
-キュラソー -オレンジを使ったリキュールを一般的にキュラソーと呼びます。
その中で無色透明のものがホワイト・キュラソー。
カクテルやお菓子作りなどに幅広く使われるお酒です。
元々、オランダのデ・カイパー社がキュラソーを創製しました。
オランダ領キュラソー島のオレンジの果皮を使ったので「キュラソー」という酒名で販売しました。
・・・・・・・・
-コアントロー-ビター・オレンジとスイート・オレンジの果皮が主原料。
フランス、ロワール地方の菓子職人アドルフ・コアントローとエドアール・ジャン・コアントロー兄弟が、1875年に開発しました。
(『カサブランカ』で、ビクターがこのお酒を注文する件も、生産国がフランスというところにあるのかもしれないです。
ビクターは、ナチスに反発する地下組織のリーダー。
ドイツに占領されたフランスから逃れ、アメリカへ逃亡する為カサブランカへ立ち寄る。
この映画、登場人物の愛飲しているお酒がキーポイントです。
エンディングでは、ドイツワインがごみ箱に捨てられるシーンがあるのですが、この皮肉もそれがドイツワインと判らなければ面白さは伝わりません)
・・・・・・・・・・・
-飲み方-もし、あなたの奥様が洋菓子作りの趣味をお持ちなら、台所のどこかにコアントローの有る可能性が大きいです。
で、運よく見つけたとして、次に飲み方です。
映画のビクターのように、コアントローだけを呑んでもいいのですが、とても甘いお酒です。
普通バーに置いてるのは、カクテルに使うためです。
ストレートで飲むなら、オン・ザ・ロックにしてレモンを絞り込むと甘酸っぱく美味しく呑めると思います。
もう少し手を加えるなら、
コリンズ・グラス(寸胴の縦長のグラス)に氷。
コアントロー30ml。
トニック・ウォーター適量。
レモン1/8を絞り、グラスに落とす。
軽くステアー。
これで、コアントロー・トニックの出来あがり。
甘いけど、しっかり酔えるカクテルです。
先日、お客さんの要望で「
電気ブラン」というお酒を仕入れた。
以前から置こうか置くまいか悩んでいたお酒ではあった。
CHEER DOWNの雰囲気にはいいのだが、ある意味あざといかな?とも思い触れずにいた。
明治に日本で出来たお酒でなかなかラベルも味わいがある。
K子ちゃん「マスター、このお酒何?」
マスター 「電気ブラン」
K子ちゃん「え、電気ブラ?」
マスター 「そうそう、電気ブラ。これを胸に着けるとビビビビビッって電気がながれてK子ちゃんもボインボイン・・・ってなんでやねん!」
この数日前にも同じように聞き間違えた女性客がいたな・・・・
私の発音がわるいのか?今度歯医者さんに噛み合わせを見てもらわないとな・・・・
で、このお酒なんだけど女の子にも評判がいい。
ストレートでもいいし、割って飲んでもおいしいお酒です。
電気ブランは、大正時代の実業家でフランスから日本にワインの製造技術を初めて導入したとされる大正のワイン王「神谷殿兵衛」氏(1856-1922)が明治15年に作ったカクテルです。
神谷殿兵衛氏が創業した浅草にある老舗の「神谷バー」で出されました。
創業当時は「電気ブランデー」と呼ばれ、1杯十銭で度数45度でした。
当時、電気は珍しく、ハイカラな物(新しい物)のイメージだったのが名前の由来です。
中身は(ブランデー、ジン、ドライベルモット、ホワイトキュラソー、ワイン等で製法は秘密にされています。
飲んだ感じは、少し甘味の強いブランデーのような味です。
