あらすじ物語の主要登場人物たちは全員イニシャル「N」であり、 現在と過去を交錯させながら、ある殺人事件の真相を軸に、各人物たちが抱える愛の物語を明らかにしていく「純愛ミステリー」。
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2014年のドラマ版を観ていなかったのでオンデマンドで。
とても面白く、悲しいお話でした。

アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫)
伊坂幸太郎の5本目の長編。
2003年11月、東京創元社の叢書ミステリ・フロンティアの第1回配本作品として刊行。
2006年12月、創元推理文庫に収録された。第25回吉川英治文学新人賞受賞作。
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あらすじ
椎名は引っ越し先のアパートの隣人・河崎に「本屋で広辞苑を盗まないか」と誘われる。
断りきれなかった椎名は本屋から広辞苑を奪う手伝いをさせられてしまう。
その計画の後、河崎やペットショップの店長をしている麗子から2年前の話を聞かされることになる。
2年前の物語は琴美、その恋人であるキンレィ・ドルジ(ブータン人)、河崎、麗子を中心に展開する。
世間で多発しているペット惨殺事件の犯人たちに出会ったことにより、琴美が目を付けられてしまう。
琴美は何度も襲われるが、ドルジや河崎に助けられ、逆に犯人たちを捕まえようとする。
2年前の事件と現在の本屋襲撃が次第につながっていく。
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感想
2003年の「重力ピエロ」以来、伊坂幸太郎氏は好きな作家。
作品が作品ゆえ、ネタばれなるから書きづらいが、大どんでん返し以降は一気にのめりこむ。
映画版は原作よりコミカルで相違点もあるが、それでもおもしろかった。

アヒルと鴨のコインロッカー [DVD]

翳りゆく夏 (講談社文庫)
第49回江戸川乱歩賞受賞作。
受賞時のタイトルは、「二十年目の恩讐」でした。
2015年にWOWOWで渡部篤郎主演でテレビドラマ化されました。
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あらすじ
「誘拐犯の娘が新聞社に内定」 週刊誌のこのスクープが、大手新聞社・東西新聞を揺り動かす。
彼女に入社を辞退させないために重役たちは説得に出向き、窓際社員の梶は、社主の意向で20年前の誘拐事件を調べ直し始める。
収穫のないまま終わると思われていた再調査に、新しい事実が発覚し、封印されていた真相が明かされる。
感想
泣けました・・・・・
途中から、オチは読めたのですが、それでも「なぜ?」という部分を読んでいて、愛する故の悲しみを痛感。
DVDも観たいと思います。

連続ドラマW 翳りゆく夏 [DVD]
『シュレック』シリーズの人気キャラクターのネコを主人公にしたスピンオフ3Dアニメ映画『長ぐつをはいたネコ』がこの春にあった。
名前は「プス」。
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僕らの世代のアニメ映画『長ぐつをはいたネコ(長靴をはいた猫)』といえば、1969年春に「東映まんがまつり」で観た映画。
脚本は井上ひさし。
また、宮崎駿が原画マンとして参加していることで有名。
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1969年版あらすじ
ペロは、長靴をはいた勇気ある猫。
だがネズミを助けたことによって猫仲間から外され、三匹の殺し屋に追われる身に。
そんなある日、心優しき少年ピエールと出会い、一緒に旅をすることになったペロは、魔王ルシファに連れ去られたローザ姫を救うため、ピエールとともに大活躍!
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こちらは猫の名前が「ペロ」。
未だに「東映」の関連商品を買うと「ペロ」のシールを目にするはず。

「本当の名前は?」
僕は勝手に「ペロ」と思ってましたが、たぶん「ペロ」は原作者のシャルル・ペローから拝借した名前と気づく。
作品の内容もおぼろげにしか覚えていなかったので本屋でなにげに立ち読みすると、児童用にアレンジされているようである。
しかも、豪華なハードカバーで、「長靴をはいた猫」の一篇だけ。
挿絵なども不要なので、岩波の文庫で購入。

ペロー(1628‐1703)の『童話集』は、民間伝承に材を得た物語集のうちでも最も古いものといってよい。
よく知られた「眠れる森の美女」「赤ずきんちゃん」「青ひげ」「長靴をはいた猫」「サンドリヨン(シンデレラ)」を始め、韻文で書かれた「ろばの皮」など全作品を収め、口承文芸研究の視点から注・解説を付した本。
童話の後にペローの書いた教訓がついていて、風刺が利いているので笑ってしまいます。
子どもに読み聞かせるより、大人が読む本としておすすめます。
「え?猫の名前」
是非、原作を読むことをお勧めします(笑)。