
A面
1.ラヴン・ヘイト
2.子供のように
3.ポエット
4.ファミリー・アフェア
5.アフリカは君に語りかける(アスファルト・ジャングル)
(曲番無し)暴動 ("There's a Riot Goin' On")
B面 1.ブレイブ&ストロング
2.スマイリン
3.タイム
4.スペース・カウボーイ
5.ランニン・アウェイ
6.サンキュー・フォー・トーキン・トゥ・ミー、アフリカ
CDボーナストラック 2007年の限定版再発CDに際して追加された。
ランニン・アウェイ(モノラル・シングルヴァージョン)
マイ・ゴリラ・イズ・マイ・バトラー(未発表のインストゥルメンタル曲)
ドゥ・ユー・ノウ・ホワット?(未発表のインストゥルメンタル曲)
ザッツ・プリティ・クリーン(未発表のインストゥルメンタル曲)
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いきなりスライ&ザ・ファミリー・ストーン。
らしくないと言われそうですが「大好き」です。
なぜなら僕は「魔法少女」だから!(なんのこっちゃ)
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いままで考えたらファンク系のアーチスト、あまり書いたことないですね。
仕事場では思い出したように「ブラック・コンテンポラリー」掛けたりしてますが・・
ブログは気が付けばブリティッシュ系を多く語ってる(帳尻合わせかよ)。
そんな僕の中でも「ロック史の名盤」といえるのがスライ・ストーン率いるアメリカの人種性別混合(白人2人黒人5人)ファンクロックバンドの6作目となる本作。
高校のころ、バンドをし始めた頃、ベース担当の僕はポールも目指しましたが、友人から「これも聴いとけ!」と勧められたのがスライ&ザ・ファミリー・ストーンの「Stand!」 。
腕前はラリー・グラハムには遥かに及びませんが、スライ&ザ・ファミリー・ストーンが好きになり、本作は一番好きなアルバムになりました。
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いまさら語ることもないバンドなので今まで語らなかった、というか、大御所すぎて、僕なんかが語らなくても誰でもしってるしね。
ベースのラリー・グラハムといえば「チョッパーベース(今の時代は「スラップ」と言ったほうが判り良いか)」の先駆者で、ベーシスト目指す人間にはキリストのような人。ギター小僧にとってのヴァン・ヘイレンと一緒だろう。
ジョン・レノンの「ダブル・ファンタジー」でスライ&ザ・ファミリー・ストーンのドラムスのアンディ・ニューマークを知った人も多いだろうが、この人は73年からの加入。
今回紹介のアルバムは71年発売なのだよ明智君。
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このアルバムが出たとき、スライは既に麻薬中毒。
スライが薬物に走った理由の一つは人種問題から来る軋轢。
ブラックパンサーは、スライに対して白人のグレッグとジェリーをバンドから追い出し、もっと黒人寄りの曲を作るように圧力を掛け続けたんです。
麻薬に溺れ、精神も病み、ベーシストとして人気の高いラリーを殺そうとしたり、バンドは最盛期の輝きを失い始めていました。
消える寸前の蝋燭のように、一瞬輝きを増し「奇跡」にも近い形でアルバム「暴動」は発表されたんです。
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暴動 - There's a Riot Goin' On -原題の「There's a Riot Goin' On」ははマーヴィン・ゲイの「What's Goin' On」(同じ年の7月リリース)に対する返答だという説もありますし、僕も信じていましたがスライ側のコメントはありません。
当初は収録曲でもある「アフリカは君に語りかける」 (Africa Talks To You) というアルバムタイトルで発売される予定でありました。
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録音は、実はスライがほとんどオーバー・ダビングで一人で録音しているものが多いんです。
「暴動」には他のメンバーの演奏が含まれた曲も収録されてますが、これらもかつて通例だったように全員が揃って演奏するのではなく、別々に録音したものをスライとオーヴァーダビングしています。
また「暴動」では、メンバー以外に演奏を頼んでいたりします。
ビリー・プレストン、アイク・ターナー、ボビー・ウーマックらがそうです。
大ヒット曲の「Family Affair」で言えば、
ボーカルがスライとスライの妹ローズ・ストーン。
打ち込みのドラム、ベースがスライ。
ローズ・ピアノがビリー・プレストン。
ギターがボビー・ウーマック。
正式メンバーはスライとロージーのみ。
こういう作業ですから本来一年前にCBSから発売していなければならない本作のレコーディングは遅れたのです。
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ジャケット星のかわりに太陽を配した赤・白・黒からなる星条旗。
それ以外にはいかなる文字もタイトルもジャケットには記されていないません。
が、エピックは目につきやすくスライのアルバムであることが分かりやすいようにとの商業的な配慮から、「ヒット・シングル "Family Affair" 収録」と書かれたステッカーをLPに貼付しました。
まあ、日本は「帯」があるので判りますがね。
写真を撮ったのはファミリー・ストーンのA&Rディレクターのスティーヴ・ペリーです。
太陽の部分は別として、本来「青」のところがなぜ「黒」と思ったものです。
ジャケットを見て、印刷の色合いかな?とも思ってました。
スライ曰く、「すべての人種の人々」を意味している。
とのこと、
ここまで知ったとき「黒」は黒人、「白」は白人、「赤」はネイティブ・アメリカンとガキなりに思ったのですが、
「黒は色の欠如、白はすべての色の混合、そして赤はあらゆる人に等しく流れる血の色を表しているのだ」
とのこと。
星の代わりに太陽をあしらっているのは、
スライによれば「俺にとって星は探求を意味している。星というのは探さなければならないし、数が多すぎるからだ。でも太陽はつねにそこにあってこっちを見ているものだろ」
ということ。
ウーム、深いような単純明快なような・・
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リリースされたアルバムは初登場1位に輝いた。
その後、収録曲の多くが色々なアーチストにカバーされていることからも、人気の高さがうかがえる。
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動画はシングル・カットになった二曲を。
Family Affair
Runnin' Away