
ボレシチューク作 / 袋一平 訳・高荷義之 絵
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あらすじモスクワの郊外に住む中学生コーリャ少年は、窓から雷が森に落ちるのを見る。
好奇心に駆られ、落雷のあった森に出かけ、ふしぎな石を拾う。
あやしい怪人の登場。
少女レーナとの出会い。
怪人に心を許すコーリャ。
ジンゲル青年との絆。
はたして、怪人は本当に人間の味方なのだろうか?
少年が知恵と勇気で宇宙を舞台に大冒険。
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感想この本、実は人からお借りしたものです。
こちら。この偕成社の「児童名作シリーズ」は、昔学校の図書室にも一巻の「ああ無情」から並んでいました。
この「なぞの宇宙人」があったかは記憶に無いですが、僕は途中から、以前も書いた「SF子ども図書館」のほうにいってしまいます・・
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本作は、1957年9月から12月にかけて、ソ連(現ロシア連邦)の「ピオネル」という少年雑誌に掲載されたそうです。
ちょっと突っ込みどころが多いですが、元が少年誌用ですから。
それでも結構「なるほど」という部分もあり、おもしろく読めました。
「幼いころに読めば熱中しただろうな」
とという感じ。
主人公、それを助ける青年、少女、博士。
この登場人物は、その後、いろいろな少年ものの、王道のようなキャスティングです。
まだ宇宙といえば太陽系が精いっぱいの時代。
逆に、今の時代のスペースオペラもののように、外宇宙まで飛躍しすぎていないのが親近感を覚えます。
当時は偕成社の「児童名作シリーズ」がダサく思え、ポップなイラストの「SF子ども図書館」のほうに惹かれていくのですが、今回の高荷氏の挿絵を観て、郷愁を覚えました。
僕が子供のころ「絵物語」というのが、まだかろうじて残っていました。
それらは漫画に取って代わられるのですが・・
新聞紙の日曜版とか、学習雑誌に掲載の、挿絵のついた小説です。
古くは山川惣治氏原作の「少年ケニヤ」(石川球太画の少年サンデー版ではない)が有名でしょう。
ま、「郷愁」を云々は、高荷氏の絵をプラモデルのパッケージや少年誌などのグラビアページで見慣れていたからかもしれません。
もっと早くから本を読んでいれば、この「児童名作シリーズ」も読破してから転校できていたのにと悔やまれます。
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袋一平(ふくろ いっぺい、1897年10月17日 - 1971年7月2日)
翻訳家。東京生まれ。東京外語大ロシア語科卒。ロシア語の和訳を専門とした。
またソ連映画の研究家、日本山岳会会員。
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高荷 義之(たかに よしゆき、1935年12月18日 - )イラストレーター。
群馬県前橋市出身。
少年雑誌、架空戦記の挿絵・表紙絵、プラモデルのボックスアートなどを数多く手がけ、師匠の小松崎茂と共にメカニックイラストの専門家として知られる。
1982年に「テレビランド」誌上で『戦闘メカ ザブングル』のイラストを発表。
ミリタリーアートの大家がロボットアニメの巨大メカを描くという意外性が反響を呼び、『超時空要塞マクロス』(今井科学・日本模型)、『機甲界ガリアン』(タカラ)などのボックスアートを担当。
アニメブーム下のキャラクターモデラーにも影響を与えた。
1984年には『風の谷のナウシカ』のポスター・パンフレット用イラストも描いている。
その他のアニメ作品では、『超時空世紀オーガス』(今井科学)、『超攻速ガルビオン 』(今井科学)、『ファイブスター物語』(ウェーブ)、『マクロス7』(ウェーブ)、『サクラ大戦』(マーミット)などがある。
2007年にはバンダイの宇宙戦艦ヤマトの大型キットのボックスアートを描いている。
『高荷義之プラモデル・パッケージの世界』 大日本絵画
『ワンダーアートタカニスタイル 高荷義之超現実画報』 オークラ出版
などがあります。
おはようございます。
貸切コテージの方がいそがしくて、今夜から二晩つづきでおそらく徹夜です。
小学4年のとき、このシリーズの『クオレものがたり』(アミーチス著)が、私がはじめておこづかいを貯めて買った本(もの)です。それはいまでも手もとにあります。
つい思い出しちゃいました。
【2010/09/18 10:48】
URL |
赤井川塾 #H6hNXAII [
編集 ]
おはようございます。
人それぞれ、思い入れの本てありますね。
機会があれば、読破したいシリーズです。
【2010/09/18 11:00】
URL | マスター #- [
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